今回は、筆者も名乗っているシンプリスト、そしてよく対比に上がるミニマリストについて考察していきます。
せっかくなので前置きもシンプル且つミニマルに、さっそく本題に入っていきましょう!
シンプリストとミニマリストのイメージ
はじめに、シンプリストとミニマリストが持つイメージとその違いについて考察していきます。
シンプリストが持つ言葉のイメージ
シンプリストという名称ですが、実のところ「シンプリスト」という言葉自体、耳にする機会はあまりありません。
どちらかというとシンプルライフという言葉の方が多く使われているのではないでしょうか。
ここでは定義上、シンプルライフも含めてシンプリストとしておきます。
そんなシンプリストという言葉から連想されるイメージは下記のようなものではないでしょうか。
- 見た目が統一されている
- 色味が白またはナチュラル
- 余計な装飾がほとんどない
- 質素な生活
- 自然体
イメージだけみればシンプリストはどちらかというとポジティブなものが多いかもしれません。
これはシンプル=ナチュラルというイメージに結びつきやすいといった特性が要因のひとつとして考えられます。
ナチュラルという言葉自体、魅力的な言葉だと感じる人は多いでしょう。
ただし、英語でシンプリストというと、単純、短絡的思考とイメージされることが多いので使い方には注意が必要です。
ミニマリストが持つ言葉のイメージ
一方ミニマリストといえば、ミニマリストしぶさんや ミニマリストTakeruさんなど、肩書とセットで覚えられている有名な方が多くいらっしゃいます。
月10万円で より豊かに暮らす ミニマリスト生活 | ミニマリストTakeru
そんなミニマリストのよくあるイメージはこんな感じではないでしょうか。
- 最小限のモノしかない
- モノの数を把握している
- 少し不便な生活
- 色味が黒
- 持ちものがみんな似ている
先のお二人のイメージ・影響が大きい部分もありますが、ミニマリストが持つイメージはほぼモノが少ないという点に集約されます。
これはミニマリストの語源となる言葉ミニマルが、最小限=モノが少ないというイメージに直結していることが要因として挙げられるでしょう。
実際、一般的な生活を送っている家庭に比べて、ミニマリストの家はモノは少ない傾向にあります。
シンプリストとミニマリストのスタイル
次に、シンプリストとミニマリストについてもう少し詳しくみていきます。
とくにそのスタイル、考え方の始点に着目してみましょう。
シンプリストのスタイル
シンプリストは一般的に、ライフスタイルを簡素化、単純化し、または統一感をもって生活のクオリティ・質(*QOL)を高めようするスタイルとなります。
*QOL:Quality of Life クオリティ・オブ・ライフ。生活の質、人生の質
始点はライフスタイルの簡素化であり、そこにモノの数はあまり関係ありません。
ここがミニマリストと大きく異なる点でしょう。
また視覚から入る情報もシンプルにしたいと考え、見た目を整える、色味を比較的統一することも多いのが特徴です。
この場合、白やグレー、ナチュラル色、アースカラーなど、比較的落ち着いた色を好む割合が高い傾向にあります。
さらに一歩踏み込んで、雑音や余計な情報もできるだけ排除し、行動や思考もシンプルにすることで快適な生活環境を獲得するというスタイルも多く見受けられます。
つまりシンプリストはシンプルな行動、思考がベースとなる、比較的人間の内側を中心とした考えのスタイルといえるでしょう。
ミニマリストのスタイル
ミニマリストは、自分が快適と考える必要最小限のモノを厳選し所有したり、時間の使い方を工夫することで余白を作り、人生の本質的な質、豊かさを目指すスタイルとなります。
始点は、周囲の環境を変える・整えることからライフスタイルを見直すため、こちらは比較的人間の外側の環境から目指すスタイルといえます。
みなさんがイメージしやすい一般的な方法でいえば、モノの整理整頓や捨て活(1日1個から数個、継続してモノを捨てていく活動)でしょう。
自分の身の回りにあるモノを片付け、整理整頓し、不要なものを取り除く。そうすることで余白が生み出されます。
その余白が次第に物理的・精神的な余裕へと発展することで、結果として人生の質が向上するのではないでしょうか。
とはいえ、そこまで先のことを考えていなくても、ミニマリストを目指す人は結構多いです。
おそらくは最初の行動が比較的簡単で、また見た目の変化がわかりやすく、さらにモチベーションを維持しやすいという点も相まって、多くの方に受け入れられているものと考えられます。
ミニマル ≠ ミニマム
ミニマリストについて、もう少し深掘りしてみましょう。
みなさんはミニマリストの語源は、次のどちらだと思いますか?
ミニマル or ミニマム
クロワッサンでも眺めつつ考えてみましょう!
はい、正解はミニマル。そういえば先程語源は、、、と説明していましたね。
もしミニマムが語源であればミニマミストという表現になるでしょう。
そんなミニマルとミニマムですが、実は英語では明確に意味が異なります。
【ミニマル(minimal)】
単純に最小限である様子。その定義はあいまいであることが多く、人によってその最小限の感覚は異なる
【ミニマム(minimum)】
ある定められた範囲における最小限を指し、統一的で誰もが理解できるもの。例えば高速道路の最低法定速度などはミニマムとなる
このことからもミニマリストの本質はミニマルにあるといえます。
ですのでミニマリストは所有しているモノは少ないですが、それは本人の生活にとって本人が必要と考える・判断した数になります。
そこに、誰にでもわかるような明確な基準や指標があるわけではありません。あくまでも本人の感覚によります。
シンプリストらしさ、ミニマリストらしさ
時々「シンプリストらしさ」「ミニマリストらしさ」の定義を気にする人、悩まれている人を見かけることがあります。
おそらくは、はじめた頃は楽しかったはずなのに、いつの間にか義務感や周りからのプレッシャーに悩むようになっている様子。
そのように悩んでいる人に強く知ってほしいのですが、そもそもシンプリストもミニマリストも曖昧な言葉です。そこに明確な基準や指標は存在しません。
基準は自分の価値観になりますので、いうなれば好き・嫌いとほぼ同レベルの意味でしかありません。
またシンプリストやミニマリストを名乗らなければならないという義務もありません。
考え方も受け止め方も千差万別。
周囲の言葉に惑わされたり翻弄される必要はなく、自分の価値観に基づくシンプリスト、ミニマリストで自分自身が楽しめる生活スタイルを目指していきましょう。
まとめ
シンプリストもミニマリストも目指すゴールはほぼ同じで、快適で豊かなライフスタイル、生活、人生の質を向上させることといえます。
ただ、そこに行き着くまでのアプローチや主眼は異なります。
シンプリストはライフスタイルを簡素化、単純化し、または統一感をもってよりシンプルな生活を。
ミニマリストは、自分が快適と感じるモノを考え、または所有物を厳選する生活をそれぞれ目指しています。
ですので、人によってはシンプリスト・ミニマリスト両方の考えも併せ持つ人もいますし、もちろんどのような考えやアプローチであってもまったく問題ありません。
そこに正解も不正解もありません。あるのは自分が思い描くライフスタイルのみ。
シンプリストであってもミニマリストであっても、その言葉に縛られることなく、より良い幸せを手にいれるために日々生活スタイルを見直していくことが肝要です。
多くのシンプリスト、ミニマリストが幸せになりますように。
シンプリストとミニマリストのハイブリッドということで!
本人はまったく名乗っていませんがシンプリスト兼ミニマリストという言葉が似合いそうな、中野善壽さんの書籍は読んでいてとても清々しいです。
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