今回はシンプリスト・ミニマリストを実現する上でのヒントとなるお話を少しご紹介いたします。
タイトルに「仕事編」と名付けましたが、ご紹介するのは筆者が職場で取り組んでいる自身の仕事環境の構築方法や考え方について。
わかりやすい例としてデスク周りの状態や、視覚から入る各種情報・ノイズについて考察していく内容となります。
どれも難しいお話ではないので何かの参考にしていただければ幸いです。
それではさっそくみていきましょう。
仕事への取り組みとシンプリズムのきっかけ
先にお断りしておきますが、筆者は仕事ができるタイプではありません。
どちらかというと仕事を引き受け過ぎて身動きができなくなり、さらにひとつの仕事をじっくり時間をかけてしまうダメダメなタイプです。
このままのスタンスで仕事をしていくと遠くない未来に許容量を超え、ますます仕事ができなくなってしまうでしょう。
そんな状態を回避しようと模索した結果、プライベートで実践しているシンプリスト・ミニマリストの考えを仕事にも活かそうとしたことがきっかけです。
実際シンプルでミニマルな考え方を取り入れてからは、ストレスがかなり軽減しています。
ここらかは具体的な内容をご紹介していきます。
デスク・机編
自分が使うデスク・机の周りの状態はどうなっていますか?
固定席、フリーアドレスなど今は選択肢が増えていますが、固定でもフリーでも自分の仕事がしやすい環境のために日常的に机の上にいろいろなモノを置いている人も多いことでしょう。
書類やファイルに電卓、文具や小物入れ、ティッシュにクリップ。きっとありとあらゆるモノがあるかもしれません。
ただ、それ本当に必要でしょうか? 当たり前にあると思い込んでいませんか?
まずは思い込みや先入観から見直していきましょう。
デスク・机の上
デスクの上にいろいろなモノが散乱している状態は、大きく2点ほどデメリットが挙げられます。
まずは、当然のことながら作業の邪魔になります。モノがあれていると作業面積が限られ、とても効率が悪くなります。
誤ってコーヒーでもこぼした日には、机の上は一瞬で惨状と化すでしょう。
次に、モノが多くあることで視界に余計なノイズが入ってきます。この視界のノイズが、意外と脳に負担をかけることになります。
たとえ無意識であっても、脳内では視界に入ったすべての情報を処理しているので、知らず知らずのうちに脳が疲弊していきます。
デスクの上を整理すると視界の余計ノイズがなくなり、結果仕事に集中することができます。
また常にきれいにしておくことで衛生的且つ気分的にもスッキリするのでお得です。
参考までに筆者のデスクの上はこんな感じです。
常時置いているのはパソコンとディスプレイ、Wi-Fiルーター、マウスのみ。仕事中はここにiPadと飲み物が加わる程度です。
デスク・引き出しの中
ところで机の引き出しに収納するモノは何でしょうか? 書類? ファイル? 文房具? はたまた小腹用のお菓子?
どちらにしても、おそらく私物の方が圧倒的にが多いことでしょう。ということはそれ、本当に仕事に必要でしょうか?
世の中の傾向としてペーパーレス化は当たり前で、セキュリティの観点からもどんどんデータはデジタル化されています。
そうなると紙の書類は衰退の一途をたどり、それに呼応するように文房具やファイルなどの出番も減少していきます。
そんな状況になれば個人の引き出しでそれら道具類を保管、管理する必要もなくなり、共有の文房具があれば事足りるでしょう。
さらにいうなら、その引き出しの中身、直近1年間で何回利用しましたか? 奥底に眠ったままでほとんど動いていないモノはありませんか?
時代の変化とともに使う道具も変化していきます。今まであるのが当然と思っていたモノでも見直してみると、意外と不要という場面が多いことに気が付くかもしれません。
なお筆者のデスクにはワゴンやキャビネットといった収納、引き出し類は一切ありません。
余計な収納があると不要なモノを溜め込んでしまう可能性があるので、最初から何も持たないようにしています。
パソコン編
現代社会において、仕事とパソコンは切っても切れない関係にあるといえます。
おそらく多くの会社で、一人1台パソコンが与えられると思いますが、実際その中身、データはどうなっているでしょうか? 目の前のデスクと一緒で、モノ=ファイルが散乱しているとしたら危険信号です。
とくに自分はわかっているから大丈夫と考えている場合は、非常に大きなリスクを抱えているといえるでしょう。
普段から乱雑な管理をしているとデータそのものがブラックボックス化してしまい、中身が把握できません。
そのような管理の場合、重複、冗長化データが多く気が付かないうちにパソコンに余計な負荷をかけることになります。パソコンの動作が重くなれば、結果的に仕事の作業効率が悪くなる悪循環に繋がります。
また万一トラブルが発生した場合の対応も遅くなり、パソコン本体やデータはもとより、業務全体に多大なる影響を及ぼす可能性も高くなります。
データ上といえど片づけや整理整頓は必要です。
デスクトップ
よくデスクトップにアイコンを散りばめている方がいますが、リアルな机の上と一緒で乱雑な情報はノイズとなり、視覚から脳への負担へとつながります。
またパソコンのデスクトップが散らかっている方は、ほぼ実際の机の上も散らかっていることが多く、根本的に整理整頓が苦手なタイプといえるでしょう。
使ったら片付ける、または最初から整理して保存場所を決めておくなど、習慣付けることが肝要です。
参考までに筆者のデスクトップをご紹介しておきます。
メインパソコンのデスクトップのスクリーンショット画像がこちら。
もう1台もほぼ同じ環境です。
背景は黒一色。アイコンはゴミ箱とフォルダがひとつだけ。タスクバーも自動非表示にしています。
視界に入る情報は最小限にしています。こうすることで目の前の作業に集中することができます。
なお自宅で使っているMacBook Airに至っては、デスクトップにアイコンはひとつも置いていません。非常にシンプルな状況です。
ケーブル・周辺機器
パソコンやディスプレイのケーブルも極力見えないように配慮しています。こちらも視界のノイズ対策です。また周辺機器は必要最低限なものに限定しています。
ノートパソコン1台あればどこでも仕事はできますが、仕事の効率化という意味で外付けディスプレイとマウスがあると、より効率が高くなると考えます。
筆者の場合、業務上2台のパソコンを利用しますがマウスは1台で両方使えるようペアリングし、ボタンひとつで切替えて使用することができるので大変便利です。
ディスプレイは2台置くとデスクが狭くなって使いにくくなるので、状況によってケーブルを差し替え利用しています。
ちなみに電源周りもスッキリしたいならAnkerのNanoⅡ 65Wがおすすめ。大きなACアダプタが不要、たいていのパソコンであれば給電が可能です。
メール
メールは受信フォルダを一時保管の場所として利用しています。
受信したメールは内容を確認し、その場で対応できるものはすぐに処理。
処理したメールを別のフォルダに移動することで、メインの受信フォルダに残っているものは確認中など現在進行形のものだけになります。
結果、受信フォルダを一目すれば現状が簡単に把握できます。
またフォルダが空であればタスクも無いことになり、見た目も気分的にもスッキリします。
文房具編
先ほども少し触れましたが、自分用の文房具を職場にたくさん持ち込んでいませんか?
かくいう筆者も以前は文房具にこだわりがあり、自分専用のモノをよく持ち込んでいました。
たしかにひと昔前は書類など紙ベースのものが多く、手書きも多かったので必然と好みの道具というモノが存在し、ある意味個性の演出という意味合いもあったかもしれません。
ですが、世の中はどんどん電子化・ペーパーレス化が進み、今や文房具の出番はほとんどなくなってきています。
現代社会において、出番が減少してしまったアイテム・モノに場所を占有されるのは本質的なところで損をしているかもしれません。
また使われない道具の価値を考えると、あえて自分専用のモノを持つ必要性は下がるでしょう。
筆者の職場では、文房具やちょっとした小物類は職場で集約、共有化しています。その方が管理が簡単でモノが重複することも少なくなります。
ボールペン
筆者が唯一所有している文房具は三菱鉛筆のuni-ball oneのボールペン1本のみです。
仕事上サインをすることもあるのでどうしてもペンを1本だけ所有しています。格好よく万年筆といきたいところですが、そこにあまりこだわりはありませんのでこちらで十分です。
ちなみに事務仕事でよく使う代表のひとつである個人的な印鑑・ハンコは職場には置いていません。基本はサインで対応し、どうしてもハンコが必要となれば電子印鑑を利用します。
デスク周りを片付ける手順は?
最後に筆者が実際におこなっているデスク周りの片付け方法を簡単にご紹介します。
難しいものはありませんが、やる気と思い切りがポイントになります。
1. デスク周りを全部出しリセット
まずはじめに、自分のデスクの周りや引き出しの中など、一旦すべてのモノを出しましょう。いわゆる全出し・リセットです。
デスクの内外ともに何もモノが無い、まっさらな状態にします。この場合、業務上欠かせないパソコンなどもすべて一度片付けます。
そうすることで机上や引き出しの中も掃除することができ、本当の意味できれいにリセットすることができます。
2. 今まさに必要なものだけを回収
掃除が終わったら、パソコンなど今すぐ業務に必要なものだけをデスクに戻します。
その際、なるべく視界のノイズにならないように必要最低限にしましょう。
ここで大事なのは本当に必要なものだけを戻すこと。あとで使うかも、という理由で戻すことはやめましょう。
あとで使うモノは、実際に必要になってから回収してください。
3. 仕分けしたモノを別の場所に保管
選別して今は必要ないと判断したモノは、箱などに入れて席から少し離れて所に移動して保管します。
そうすることで簡単に戻せないように心理的なハードルを高くしておきます。
4. 必要な場面が来たらそのアイテムだけを回収
業務上どうしても必要な場面に遭遇したら、必要なモノのみ回収しましょう。
ただし本当に必要なのかよく考えることが大切です。誰かに借りることで事足りる場合はあえて回収せずに、素直に借りて済ましてみてください。
一時的に必要なモノは極力共有で利用した方がお得です。
5. 上記対応をまずは1週間継続
デスクの周りをリセットしてから、少なくても1週間は上記のような対応を継続しましょう。
実践するとわかりますが、1週間経って使わなかったモノは、その後もほぼ使うことなく過ごすことができます。
6. 1ヶ月経過後も使わないモノは処分
その後1ヶ月経過しても登場の機会がなかったモノについては、もう使うことはほぼ無いので、寄付や処分してしまいましょう。
その後環境や仕様、システムが変わりどうしても必要になった場合は、その時点であらためて手に入れれば問題ありません。
なお注意点として、もし自分のデスク周囲や引き出しの中に書類やファイルがあるという方は、一度同僚や上司に相談し本当に必要か否か確認してから作業を進めてください。
その上で、共有のキャビネットに保管する、PDF化する、処分するなど対応するとスッキリします。
まとめ
正直これができればシンプリスト・ミニマリストになれるという明確な法則やルールがあるわけではありません。
ただ、プライベートでも仕事でも適度な余白を持ち不要な情報を削ぎ落とすことで集中と効率化を得ることが容易になります。
もちろん仕事の内容や職場環境によって、できる・できないことは多々ありますが基本的な考え方は同じです。
まずは自分のできる範囲から少しずつ不要な視覚情報を整理整頓し、余白を広げてみてください。余白が広がれば、余裕も生まれやすくなります。
シンプリスト、ミニマリストとは余白を持って余裕とし、物質的・精神的な安定を目指すライフスタイルのひとつといえるかもしれません。
願わくば、この情報自体がノイズにならなずに何かの参考になれば幸いです。
新しい職場に着任して一番最初にやる仕事は「整理整頓」です
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